
日刊ゲンダイ 2015年8月8日

殺害された秋田谷まり子さんと
グレゴリー・グモ容疑者(本人SNSから)
女性をビニールシートの上からロープで縛り、コンクリートの重りをつけ、生きたまま海に沈めた疑いがある“鬼畜”は米国人だった。
神奈川・小網代湾で先月、化粧品販売員の秋田谷まり子さん(42=東京都目黒区)の溺死体が発見された事件。死体遺棄容疑で6日、逮捕された米国籍のグレゴリー・グモ容疑者(41=横浜市保土ケ谷区)には妻子がいるというから、鬼畜にも劣るだろう。
「グモ容疑者とまり子さんは、インターネットを通じて知り合ったらしい。現場周辺の防犯カメラを調べたところ、2人が事件直前に一緒に車に乗り込む姿が写っていた。グモ容疑者はまり子さんの遺体が発見されたその日(7月29日)に、羽田空港から海外へ渡航しようとしたそうです。国外に逃亡する恐れがあることから、逮捕に踏み切った」(捜査事情通)
本人のSNSなどによると、グモ容疑者はニューヨーク市出身。音楽イベントなどエンタメ関連やIT関連の仕事をしながら、日本やシンガポール、香港を転々としていた。現在は保土ケ谷区にある敷地面積100平方メートルほどの一戸建てで、日本人の妻と小学生の子ども3人と暮らしていた。
「引っ越してきたのは、数年前。奥さんはモデルをしていたとかで、長身の美人です。インターナショナルスクールに通っているという娘さん2人と息子さん1人も“子どもモデル”の仕事をしているそうですが、グモは昼間からブラブラ。趣味の釣りとボートの道具を朝昼晩いじってばかり、釣った魚を庭先でさばいてみせたり、働いている様子はなかった。『何であんないい家に住めるんだろうね?』って、近所でウワサになっていたんです」(近隣住民)
ほとんど“ヒモ状態”だったようだ。別の近隣住民が言う。
「グモ容疑者は子どもたちとはよく遊んでいましたが、奥さんと2人で話している姿はあまり見かけたことがない。夫婦仲はギクシャクしているようでした。たまに深夜に出かけて朝帰りすることもあったし……。グモ容疑者はほとんど日本語がしゃべれず、近所付き合いもしていませんでした」
亡くなったまり子さんは、目黒区の家賃15万円以上する賃貸マンション暮らしで、外資系企業の契約社員として化粧品の販売をしていたという。20代の頃に3年ほど英国留学経験があり、英語はペラペラだったようだ。
「まり子さんのSNSには〈交際中〉とある。痴情のもつれの線は考えられます。グモは釣りを口実に、土地勘のあった小網代湾に彼女を誘い出したのかもしれません。県警は殺人容疑でも捜査を進めています」(前出の捜査事情通)
グモ容疑者は容疑を否認しているという。