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朝鮮人差別の現実 モランボンのコマーシャルと米倉斉加年 --辛淑玉さんの文章から-- リュウマの独り言 2015.07.03 

リュウマのひとリ言


 朝鮮人差別現実 
 モランボンのコマーシャル米倉斉加年 --辛淑玉さんの文章から--



リュウマの独り言 2015.07.03  

 私の母の時代は 『満州国』があった時代であり、 それ程 「我が家」が特殊とは考えないのだが、 「シナ人」や「朝鮮人」という言葉をもし使うなら 少なくとも いくらかの「蔑視感情」を含んで使用されていたと思う。 若い方の中で 一部の大人が 「日本がアジアを開放するために立ち上がった」、「人種差別をせず、 平等にふるまった」 というような言説を 軽々しく信じて、 自分の考えを構築していると、 「戦争法案」ではないが、 世界の中の 『6000対3』のように どうしてよいかわからない立場に追い込まれる。

 米倉 斉加年の文章 (おとなになれなかった弟たちに…) が 国語の教科書に載っているのだが、その彼が 1979年に 出演した『韓国企業のCM』について、 「読む・考える・書く」 というブログに こんなことが書いてある。

 読む・考える・書く より引用

 名優、米倉斉加年(よねくら・まさかね)さんが亡くなられた。 米倉さんといえば、「モランボンのジャン」のCMを抜きには語れないと思うのだが、主要メディアの訃報でこれを取り上げたものがあっただろうか? Web上では、かろうじて次の二つが見つかっただけだ。

スポーツ報知(8/28)--読売系--:   食品メーカー「モランボン」の焼き肉のたれ「ジャン」のCMも話題となった。
zakzak(夕刊フジ)(8/27)--産経系--: 食品メーカー「モランボン」の焼肉のタレ「ジャン」のCMなどでお茶の間に親しまれた。

(必要か所のみ記載)

 米倉さんが「ジャン」のCMに出たのは1979年だ。当時、「朝鮮」を正面に掲げた食品のCMに出ることが巻き起こす嵐は、「話題となった」とか「お茶の間に親しまれた」などという言葉で表せるようなものではなかった。

辛淑玉さんの文章から引用する。

  焼肉のタレといえば「モランボンのジャン」がすぐ思い浮かぶ。スーパーの肉コーナーには欠かせない一品だろう。  そのジャンのコマーシャルには、今では想像もできないほどの産みの苦しみがあった。今から、30年ほど前だと思う。

 当時、キムチは朝鮮人だけが食べるもので、ニンニク臭いとされ、一般のスーパーでは見かけることもなかった。 なにしろ「チョーセン」という言葉を口にすることさえはばかれた時代だ。 まして放送の中ではタブーを超えていたと言ってもいい。 そんな中、「朝鮮の味、ジャン!!」というナレーションと共に、美しい映像がテレビ画面いっぱいに流されたのだ。  私は、その映像に釘付けになった。

 モランボンのコマーシャルは、何度となく放送局から拒否された。
 また、「朝鮮」を掲げた企業のコマーシャルに出演してくれる俳優を探すのも困難を極めた
 それこそ、俳優生命の終りを意味するほどの差別感情が社会に蔓延していたからだ。

 抜擢されたのは、CMには決して出ることのなかった名優、米倉斉加年さんだった。

 その彼が、30年前、全鎮植氏(注:モランボン創業者)の求めに応じて、朝鮮風のパジチョゴリを着てコマーシャルに出演したのだ。 
 そのせいで米倉さんが受けた仕打ちは凄まじいものだった。
 まず、すべての役から下ろされ、メディアへの出演も断られた。
 仕事がまったくなくなったのだ。

 朝鮮人の味方をする者への兵糧攻めである。


 もちろん米倉さんの子どもも無事ではいられなかった。
 学校で「チョーセンジン」といじめられて帰ってきて、「ねぇ、お父さん、私の家は朝鮮人なの?」と尋ねたそうだ。
 その時、米倉さんは微動だにせず「そうだ、朝鮮人だ。朝鮮人で何が悪い?」という趣旨の言葉を子どもたちにかけた。

 米倉さんは、1934年に福岡で生まれた日本人である。
 しかし彼は、自分は日本人だとは決して口にしなかった。
 それは、このコマーシャルを引き受けるときの彼の覚悟でもあったのだろう。
 当時を振り返って、「あのとき、 このコマーシャルはただ焼肉のタレの宣伝ではない、社会意識への挑戦であり、文化を伝える作業だと認識していたのは、全さんと私と、あなた(私のこと)だけだったかもしれませんね。
 わっはっは」と愉快そうに語ってくれた。

 朝鮮人と共に生きるということは、日本人の側にも相当の覚悟が必要なのだ。
 それは今でも変わらない。

 (引用終り)

 差別問題では、受けた側と する側では 認識の度合いが 全く違う。
 「差別するつもりは 私にはありません。」という発言で 有名になった 「産経新聞」や「曾野綾子氏」。
 それはちょうどこのCMが「話題となった。」「お茶の間で親しまれた」と
 後に書いているようなもので、「差別を受けた側」からの視点は まるでない。
 また、「現実」との乖離 (かいり) もおおきい。



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