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東電元会長らを強制起訴に 原告弁護団の執念と“裁判の行方”




 東電元会長らを強制起訴に 原告弁護団執念と“裁判の行方”


日刊ゲンダイ 2015年8月2日

日刊ゲンダイ
2011年3月会見時の武藤元副社長(右端)
と勝俣元会長(右から2番目)(C)日刊ゲンダイ

 今も約11万人が避難生活を余儀なくされている未曽有の大惨事から約4年4カ月。
 ようやく“戦犯”が法廷に引きずり出されることが決まった。


 31日公表された東京第5検察審査会(検察審)による勝俣恒久元会長(75)ら旧東電経営陣3人に対する2回目の「起訴相当」議決。
 今後、東京地裁が指定する検察官役の指定弁護士が3人を「強制起訴」し、原発事故の責任を問う初の刑事裁判が始まる。

 議決日は7月17日付で、「強制起訴」されるのは勝俣元会長と、武藤栄(65)、武黒一郎(69)の両元副社長。東京地検は2度にわたる不起訴の理由として、「想定外の規模の津波を予測するのは困難で、回避措置を講じても事故は防げなかった」と判断していたが、検察審は真っ向から反論。議決では「原発事業者は『万が一にも』『まれではあるが』発生する津波による災害にも備えなければならない」と指摘し、勝俣元会長らが「過酷事故が起きる具体的な予見可能性があった」と認定。

 「運転停止を含めたあらゆる措置を講じるべきだった」「ひとたび重大事故が起きると、放射性物質の大量排出により、人類の種の保存にも悪影響を及ぼしかねないという事柄の重大さを忘れた誤った考えだ」と痛烈に批判したのだ。

 原告側のほぼ主張通りの議決内容だ。

「原告弁護団の執念勝ちですよ。13年9月に東京地検が勝俣元会長らを不起訴にし、検察審に審査を申し立てて以来、弁護団は上申書という形で何度も追加資料を検察審に提出してきました。02年の政府地震調査研究推進本部による予測で、福島沖をM8クラスの地震が発生する可能性が指摘されていたこと。

 指摘をもとに東電が08年6月に15・7メートルの津波が福島原発に押し寄せる危険性を認識していたこと……。中でも『起訴議決』の決定打となったのは、6月に提出した上申書です。

 東電役員に対する株主訴訟で、東電が08年9月の会議で『津波対策は不可避』という文書を作成していた事実が判明。弁護団は早速、その内容を検察審に伝えるとともに、『原発の安全対策を対応せず、そのことを十分に認識しながら、会社の最高機密として内外に隠し通していた』と批判しました」(司法ジャーナリスト)

 気になる裁判の行方はどうなるのか。原告代理人の海渡雄一弁護士はこう言う。

「東電が、緊急かつ必要な津波対策を怠っていたことを裏付ける社内資料はたくさん残っています。私は有罪判決が出る可能性は十分あると考えています。

 (検察官役の)指定弁護士を物心両面で支えるとともに、我々(弁護団)も被害者参加制度を利用して裁判に加わりたいと思います」

 安全対策そっちのけで拝金主義に走った「東電のドン」は被告席で何を語るのか。

 裁判ではあらためて被災者の「怒り」と「慟哭」の声を思い知ることになる。


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