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面倒な「モノを購入・所有」する時代の終わり…「所有しない」サービス主流に Business Journal 2015.12.07

Business Journal

 面倒な「モノを購入・所有」する時代の終わり「所有しない」サービス主流に



Business Journal 2015.12.07


サイト「airCloset」

 2015年は、サブスクリプションサービス元年といっても過言ではない―――。

 サブスクリプションサービスとは、提供する製品やサービスの利用期間に対して対価を払う方式で、定額制による定期購入を意味する。すなわち、毎月一定額を支払うと、特定の製品やサービスが定期的に届くサービスを指す。

 昨今日本を席巻しているこのサブスクリプションサービスは、そもそも米国で12年頃からサブスクリプションコマースとして注目されてきた。その背景には、年々増加する製品やサービスの情報量が消費者の選択肢を広げる一方で、消費行動を鈍化させてきたという状況が存在する。



『アップル、アマゾン、グーグルのイノベーション戦略』(雨宮寛二/エヌティティ出版)

 消費者にとって商品やサービスの情報量が膨大になれば、それらの情報を収集し整理するだけで多くの労力がかかることになり、商品を購入するための作業が大きな負担となる。サブスクリプションサービスは、こうした状況を打開してくれるサービスとして改めて注目されるようになった。

 最近話題を集めている定額制
ファッションレンタルサービスもその一つである。毎月一定額を支払えば、プロのスタイリストが選んだ洋服を借り放題で、20~30代の女性を中心に加入数が増えている。


 たとえば、エアークローゼットが運営する「airCloset(エアークローゼット)」では、ファッションの好みや身体のサイズなどを登録すれば、スタイリストが選んだ洋服が毎回3点、専用ボックスで配送される。レンタル期間に制限はなく、使用済みの服はクリーニングや送料不要で返却が可能であり、交換回数は無制限のうえ、気に入った服は買い取ることもできる。

 こうしたサービスが月額6,800円で享受できるということで、airClosetの登録会員数は事前登録の開始から約1年あまりで6万5,000人に達した。

 音楽や動画の市場でも、サブスクリプションサービスが主流となりつつある。日本市場では今年、SpotifyやNETFLIXビジネスモデルを踏襲して、多くの競合企業が音楽や動画のサブスクリプションサービスを開始するに至った。

 使用権

 これを可能にしたのはいうまでもなく、ストリーミングによるクラウド技術であるが、一方で楽曲や動画の使用権付与において制約となっていた著作権問題を事業者が解決したことも大きな要因であろう。

 サブスクリプションサービスは、そもそも商品やサービスを決められた期間使うことが可能となるといったいわゆる使用権を付与することで、サービス契約を事業者と消費者の間で交わすビジネスモデルである。

 使用権の付与というこの新たなビジネスモデルは、消費者の「所有」の概念を大きく変化させた。すなわち、それは従来モデルである服やCD、DVDなどを「所有するライフスタイル」から「所有しないライフスタイル」へと大きな変化をもたらした。

 消費者が今後あらゆる分野で「使用権を手に入れる」ことが可能になれば、近い将来「所有しないライフスタイル」が消費の主流となるであろう。

(文=雨宮寛二/世界平和研究所主任研究員)

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